こんにちはおさるです。
私は大阪市内で働く不動産屋です。
今回はK-net(旧:近畿保証サービス)について解説していきます。
K-netは審査がゆるい方ではありますが、誰でも審査に通るほど緩い訳ではありません。
本記事ではK-netの審査で見られるポイントや注意点を解説していきます。
保証会社一覧の記事もあるのでこちらも参考にしていただければと思います。
K-netの審査はどのくらいの厳しさ?
日本には数多くの保証会社があり100社を超えるとも言われています。
そんな数多い保証会社ですが、審査の難易度は大きく3つに分けられます。

この3つの分類で、K-netは信用系(LICC)です。
全体的な保証会社と比較した場合、難易度としては中程度です。
信用系は他社会員と情報共有をしている
K-netが属する信用系の保証会社は、同会員内で情報の共有をしています。
例えば、過去に信用系の保証会社で滞納やトラブル歴があるとK-netの審査に影響する可能性があります。
K-netと同じ信用系の会社はこちら
K-netと同じ信用系の会社はこちらです。
- アルファー日
- エルズサポート
- 興和アシスト
- K-net(旧:近畿保証サービス)
- ジェイリース
- 大成保証
- 宅建ブレインズ
- 賃住保証サービス
- ナップ賃貸保証
- ニッポンインシュア
- ホームネット
- ランドインシュア
- ルームバンクインシュア
これらの保証会社は情報を共有しているので、過去に1つでもトラブルを起こしていると信用系の保証会社は通りにくくなります。
2025年4月現在のLICC加盟店の情報です。
K-netの審査でチェックされるポイント
K-net(信用系)の審査でチェックされるポイントは下記の通りです。
- LICC(全国賃貸保証業協会)でトラブル情報がないか
- 家賃を払える収入があるか
- 職業や雇用形態
- 年齢などの人柄
それぞれ順番に解説していきます。
信用系の同会員内(LICC)でトラブル情報がないか
信用系の保証会社は、LICC(全国賃貸保証業協会)に加入している保証会社の情報を確認することが出来ます。
家賃の滞納履歴があった場合や、退去トラブルなどLICCで情報が登録されているとK-netの審査通過は難しくなるでしょう。
家賃を払える収入があるか
家賃を払える収入があるかどうかはもちろん大事です。
審査には足切りラインがありますので、家賃に対して相応の収入がなければ審査に落ちます。
目安としては、家賃が月収の1/3に収まっていることです。
年収で計算するなら家賃×36の年収に達しているか確認しましょう。
(5万円の家賃なら、5万円×36=186万円が最低でも年収で必要なライン)
収入は総支給の金額で問題ありません。
職業や雇用形態
職業が何であるかも審査時には確認されます。
勤続年数がどのくらいなのか。正社員なのか派遣社員なのかアルバイトなのか。
勤続年数は長ければ長いほど望ましいですし、雇用形態もアルバイトや派遣社員よりも正社員が望ましいです。
トータル面で雇用の安定性があるほど審査は通過しやすいです。
年齢や転居理由、物件が相応か
その人自身の人柄も審査では確認されます。
年齢や転居理由など総合的に不自然な部分はないか。
申込物件がその人にあった相応の物件なのか全体的な内容で判断されます。
K-netの審査に落ちる人の特徴
審査に落ちる人の特徴は下記の通りです。
- 家賃滞納歴がある
- 別の保証会社でトラブル経験がある
- 収入に対して家賃が合っていない
- 働いていない
- 職業が水商売など
- 虚偽の申告をしている
- 内容の辻褄が合わないなど不自然な場合
それぞれ解説していきます。
別の保証会社で滞納歴やトラブル経験がある
信用系の保証会社で、家賃滞納歴やトラブル経験がある場合は情報が残っている可能性があります。
過去に入居中や退去時にトラブル経験がある方も審査に落ちる可能性があります。
収入に対して家賃が合っていない
収入に対して家賃が合っていないと審査に落ちる可能性があります。
家賃(共益費等全て含む) | 年収 | 月収 |
---|---|---|
家賃4万円 | 144万円以上 | 12万円以上 |
家賃5万円 | 180万円以上 | 15万円以上 |
家賃6万円 | 216万円以上 | 18万円以上 |
家賃7万円 | 252万円以上 | 21万円以上 |
家賃8万円 | 288万円以上 | 24万円以上 |
家賃9万円 | 324万円以上 | 27万円以上 |
家賃10万円 | 360万円以上 | 30万円以上 |
家賃11万円 | 396万円以上 | 33万円以上 |
年収や月収は社会保険等が全て引かれる前の総額です。
基本的にこれらの金額が最低ラインなので、家賃に対して記載の金額を超えていなければ審査に落ちる可能性が高まります。
働いていない
無職で収入もなければもちろん審査には通りません。
ただし生活保護や年金、潤沢な資金がある等の理由があって働いていない方はいらっしゃいます。
上記のような理由があって働いていない場合は、保証会社に通過することもあります。
生活保護受給者であれば、保護決定通知や保護受給理由のヒアリングなど回答して保証会社が納得すれば問題ないでしょう。
年金受給者も家賃が相応の物件であれば多くの場合、問題ないでしょう。
預金に関してはかなり潤沢にないと通過しないと思います。1-2年程度の預金では難しくかなり余裕のある資金が必要となります。
職業が水商売など
水商売など夜職でも保証会社審査に通過することはあります。
ただ雇用形態による部分もあり、社員として雇用されていない場合も多く審査が厳しい傾向があります。
そもそも夜職の方など過去にトラブルを起こしていたり、信用情報に傷がついている方もよくいらっしゃるのでその点で審査に落ちる人が多い印象です。
夜職の方達は在籍会社(アリバイ会社)を使って審査しているイメージが強いです。
虚偽の申告をしている
虚偽の申告がバレた場合はもちろん審査には通りません。
例えば、勤務先を偽って申込したが会社に確認の連絡が入りバレてしまった場合などです。
保証会社は毎日何人もの情報を見ているので違和感のある申込書はわかります。
情報を総合的に見て違和感がある場合は、ヒアリングが細かく入ることもあります。
内容の辻褄が合わないなど不自然な場合
先程の内容と少し被りますが、不自然な申込で怪しまれるのも落ちる理由です。
職場と引越し先の距離が遠すぎるや、内定者なのに年収が高すぎる。
転居理由が不自然など総合的に内容を確認して不自然な転居だと審査に落ちるケースもあります。
K-netの審査はどのくらいかかる?
申込内容に不備が無い状態で審査を申請すれば2〜3日程で審査は完了します。
書類提出などの追加ヒアリングが入った場合は数日かかる場合もあります。
K-netの審査がなかなか終わらなくて心配
保証会社の審査をかけているのに全然連絡が来ないという人もいると思います。
この場合はK-netからの回答はすぐに出ていて、仲介会社や管理会社で連絡が止まっているパターンも考えられます。
もちろんK-netの審査で数日かかる場合もありますが、何かしらの返事は2〜3日以内に出ることがほとんどです。
5日以上経っている場合は一度聞いてみると良いと思います。
K-netの審査に落ちたらどうしたらいい?
K-netの審査に落ちた場合は次のどちらかです。
- 代理契約など内容を変えて申請する
- 代わりの保証会社がある場合は別の保証会社で再審査
- 独立系で物件を探しなおす
それぞれ解説します。
代理契約など内容を変えて申請する
基本的には親族ですが代わりに契約者になってもらう方法があります。
例えば、契約者は親で入居者は自分など変更することによって審査に通るケースはあります。
基本的に審査で確認されるのは契約者の情報ですので入居者の情報までは詳しく見られません。
ご家族などで協力してくれる人がいる場合は代理契約も考えてみましょう。
代わりの保証会社がある場合は別の保証会社で再審査
物件によって保証会社の取り扱いは異なります。
K-netのみという物件もあれば、落ちた場合は違う保証会社で再審査してくれる場合もあります。
不動産屋から物件資料などをもらっている場合、資料に記載されてることもよくあります。
記載がなければ一度不動産屋に確認しましょう。
独立系で物件を探しなおす
K-netが否決で申込物件に入居できない場合、残念ながら違う物件で探しなおすしかありません。
K-netが審査否決の場合は、信用系では難しいかもしれません。
もちろん会社によって独自の審査基準があるので全ての信用系が難しいと言いません。
ただ信用系で審査が落ちてしまった場合は、それよりも審査が緩い独立系で探す必要があります。
一部の物件では保証会社なしという物件も
数はかなり少ないですが条件付きで保証会社なしという物件もございます。
法人契約で保証会社なしはたまに見かけますが、個人契約の場合で出来る場合があります。
保証会社を免除してもらう代わりに、敷金を数ヶ月分預ける、一年分の家賃を前払いなどで対応してくれる場合もあります。
審査についてよくある質問
審査についてよくある質問についてまとめました。
アルバイトでも大丈夫?
アルバイトでも審査は問題ありません。
ただし物件によるところもあります。
アルバイトは雇用形態や収入の不安定さが理由で審査は少し心配です。
家賃が高くなければいいですが、アルバイトでも十分に払っていけそうな家賃なら審査も通過するでしょう。
外国籍は審査に通る?
外国籍でも審査は通ります。
外国籍の場合は、永住者か定住者か、日本にどのくらいいてるのかは参考にされます。
また緊急連絡先や保証人がいるかも重要な判断基準になります。
親族の連絡先などヒアリングが入ることも多々あります。
個人事業主やフリーターは?
個人事業主やフリーターでも審査は通ります。
ただし雇用が不安定な点はアルバイトと変わりありませんので、収入を証明するもの(確定申告など)を提出求められるケースが多いです。
ヒアリングが入ることは多いですが、ちゃんとした収入もありヒアリングにも回答できているようであれば審査は通るでしょう。
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