こんにちはおさるです。
私は大阪市内で働く不動産屋です。
今日は賃貸の入居審査についてご説明していきたいと思います。
毎日のように賃貸の入居申込や審査を繰り返していると審査に落ちる人には似ている点が多く感じます。
私の主観的な意見もありますが、審査に落ちる人の特徴について不動産屋視点で解説してきます。
そもそも賃貸の入居審査ってなに?
そもそも賃貸の入居審査とは何を確認されるか、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
賃貸の入居審査は、入居後に問題なく家賃を支払ってトラブルなく生活できそうかという点を中心に見ています。
貸主からすれば家賃を滞納したりトラブルの原因になりそうな人にはお部屋を貸したくないものです。
お互いが気持ちよく生活できるように最低限の基準を設けて入居前に審査をしています。
審査の方法は?
気になる物件があった場合、お部屋の入居希望を申請します。
その際に記入する申込書の情報を確認することが賃貸の入居審査です。
現在では9割以上の物件で保証会社の加入が必要で、多くの場合保証会社と貸主による二段階の審査となっています。
審査では、申込書の確認に加えて不動産会社や保証会社から審査の件で連絡が入ることもあります。
出来るだけ情報を集めて入居後にトラブルを起こさなそうか判断する訳です。
物件によっては審査で面談の機会を設ける場合もあります。
賃貸の入居審査はここが見られる!
審査で主に見られる内容は次の通りです。
- 契約者の年齢や現住所などの情報
- 職業、勤続年数、年収、雇用形態
- 家賃に対して収入があってるか
- 信用情報に傷がないか
- 入居者の情報や関係
- 緊急連絡先の情報や関係
- 保証人の情報や関係
- 全体的な内容に違和感がないか
例を挙げるとこのような部分が審査時にチェックされます。
契約者の年齢や現住所などの情報
まずは基本的な年齢や現住所などの情報を確認します。
年齢は物件に相応の年齢かどうか確認されます。
物件に対して自然な申込かどうかというのが基準で未成年や高齢者以外は基本的に気になりません。
現住所では、転居理由などと併せてチェックされます。
なぜ引越しをするのか、実家から独り立ち・同棲・別居・立ち退きなど理由は様々ありますから自然な形になっているかは大事です。
職業、勤続年数、年収、雇用形態
勤務先情報は非常に優先度高く確認される項目です。
家賃が払えるかどうか直結してくるので、仕事が安定している人ほど入居審査は通りやすいです。
仕事の業種・役職・会社の規模など見られることもよくあります。
勤続年数は長い方が良いですし年収は非常に大事です。
年収は家賃の36ヶ月分は必要とされています。
雇用形態では、パート・アルバイト<派遣社員・契約社員<正社員のようになります。
家賃に対して収入があってるか
収入に対して家賃があっていなければ審査は落ちます。
家賃の36ヶ月分の年収が一つの目安です。
月収で言えば家賃が1/3に収まっていることです。
住宅ローンでも返済比率を見られるように賃貸でもざっくりと確認します。
信用情報に傷がないか
審査によっては個人の信用情報も確認します。
過去のクレジットカードや、携帯の滞納などあれば審査に落ちる可能性は高くなります。
全ての審査で見るわけではありませんが、過去に滞納をしていると落ちる確率はかなり上がります。
入居者の情報や関係
入居者が複数人いる場合についてなど。
一緒に住む人はどういう関係なのか、ただの友人なのか、彼氏彼女か、家族なのか。
お部屋に何かあった際に責任の所在がどこにあるかなど話が複雑になることも考えられるので、一般的でない形の入居は貸主としては敬遠しがちです。
また、契約者=入居者ではない場合などもチェックされます。
例えば代理契約ですが、なぜ代理契約なのか貸主としては気になります。
「本人の名義では審査に通らないから代理契約にしてるのかな?」と思われても仕方ありません。
学生で親名義となる場合や、法人契約の従業員の社宅などは自然です。
緊急連絡先の情報や関係
契約者の緊急連絡先がどのような関係の人かも確認されます。
契約者に何かあった場合に連絡する人になので契約者と近い関係の方が望ましいです。
親や兄弟などの家族は自然です。
ただし遠方に住んでいる知人や年齢も離れている人であれば、「家族とは疎遠なのか?何か問題のある人なのか?」と思われることもあります。
保証人の情報や関係
保証人も、緊急連絡先と見るところはほとんど同じです。
ただし保証人は緊急連絡先と違って、契約者と同じ責任を背負います。
家賃の支払い義務や貸室の返還義務が当然にあるわけなので、いざというときに本当に対応してくれる人なのか大事です。
「サインした覚えがない」「そんな契約知らない」などととぼけられては貸主としては困ったものです。
金銭の支払い義務がある分、保証人の勤務先情報や収入もチェックされます。
全体的な内容に違和感がないか
これまで説明した内容と加えて、全体的に違和感がないか確認されます。
審査では契約者の情報や入居者など総合的に確認され、どこか違和感や不信な点があると審査時に怪しまれることがあります。
保証会社も不動産会社も何百人・何千人もの情報を見てきているので怪しいパターンは大体分かります。
審査に落ちる人によくある特徴
審査に落ちる場合の特徴は下記のとおりです。
- 契約者の属性と物件がマッチしていない
- 信用情報に傷がある
- 過去に保証会社でトラブルがある
- 無職、生活保護
- 70歳以上の高齢者
- 外国人
- 保証人を用意できない
審査の難易度によってさまざまですが、物件によって審査の難易度が全然異なることはご認識ください。
契約者と物件がマッチしていない
審査は契約者と物件がマッチしているかどうかがポイントです。
例えば家賃30万円のタワーマンションと、家賃5万円のワンルームでは求められる人物像は全く違います。
家賃30万円の物件では高いステータスの人も多いですから、それ相応の収入や内容が求められます。
家賃5万円の物件では、高いステータスなどは求められませんが家賃を払えるだけの収入は必要です。
物件により個別で判断する形ですが、あまりにも契約者と物件がマッチしていないと審査に落ちます。
信用情報に傷がある
信用情報に傷があると審査に落ちやすいのは先程もお伝えしたとおりです。
保証会社審査には難易度があり信販系の会社は信用情報も確認するので、もし傷がついているなどあれば審査は落ちます。
保証会社審査の難易度についてはこちらの記事を参考にしてください。
過去に保証会社でトラブルがある
過去に保証会社でトラブルがあると、情報を記録されている場合があります。
特にLICC加盟の保証会社であれば情報は他社の保証会社にも共有されています。
家賃の未払いなどがある場合などは特に審査に通らないでしょう。
無職、生活保護
無職や生活保護もちろん収入面で不安なので審査に落ちやすいです。
一部の物件ではそのような方も受け入れてくれるような場所もありますが、たいていの物件では審査は難しいでしょう。
70歳以上の高齢者
70歳以上の高齢者も審査には通りづらいです。
多くの方が年金生活なので収入面もありますが、ご年齢的に怪我などあった場合に単身者では特にサポートできる環境が整っていないため審査が難しかったりします。
最近は徐々に受け入れできるところも増えてきていますが、物件によってはなかなか難しい場合も多いです。
外国人
外国人の方も審査に通りづらい傾向があります。
収入的な部分もありますし、文化の違いによる近隣住民への心配から審査が難しくなることがあります。
日本に長く住んでいたり、永住権を持っている、保証人がいるなどの場合は比較的審査も通りやすくなります。
保証人を用意できない
物件によっては保証人必須という場合も多いです。
基本的に保証人は三親頭以内の方です。
保証人なし可能の物件も増えていますが、まだまだ保証人が必要な物件も多いです。
個人的に感じる落ちる人のよくあるパターン
毎日のように入居審査を繰り返していると、ご案内中に「あ、この人審査落ちそうだな」と感じることはよくあります。
普段の生活感が見た目から出てしまっていて入居後にトラブル起こしそうだなと感じることもよくあります。
個人的には、下記のような人は「この人はダメかな」と思ってしまいます。
- 服が汚い、においがきつい
- 言葉遣いや態度が乱暴
- 嘘をつく
- 転居理由がおかしい
- 連絡を全然返さない
基本的なことばかりですが、上記に該当するような場合で度が過ぎる場合は審査に落ちる可能性も高いと思ってしまいます。
まとめ
今回は賃貸の入居審査に通らない人について解説してきました。
本記事がみなさんの参考になれば幸いです。
本ブログでは賃貸の入居審査やお部屋探しのことについても解説しているので別記事も参考にしてみてください。
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