こんにちはおさるです。
私は大阪市内で働く不動産屋です。
現在ペットを飼育されていて、希望の賃貸物件が見つからずお困りの方は多いですよね。
私が普段ご紹介している大阪市内では、小型犬可の物件は全体の約10%で、猫可物件は全体の約3%とかなり少ないです。
そして、小型犬や猫ではなく、多頭飼い・中型犬・大型犬・鳥獣類を飼育されていると物件探しのハードルは更に上がります。
そもそも何故ペット飼育不可物件が多いのか、どうしたら物件が見つかりやすいかなど、解説していくので参考になれば幸いです。
なぜペット飼育物件は少ない?
ペット可能物件って案外少ないですよね。
冒頭でお伝えした通り大阪市内では、小型犬可の物件は全体の約10%で、猫可物件は全体の約3%程度です。
大多数の物件がペット不可物件なのに対して、「ペット可は需要があるのに何で少ないの?」という疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
ペット不可物件が多い主な理由は次の3つです。
理由1:現状回復が大変
ペット飼育可の物件は、お部屋が荒れやすいです。
入居中、お部屋にたくさん傷がつくと退去時の現状回復費用が高額になりやすいです。
原状回復費用が高くなるのは貸主にとってはリスクです。
自分の大切な資産であるお部屋を貸すのですから大切に扱ってほしいもの。
入居者がクリーニング代を払うように約束をしたとしても、退去時費用が高額で文句を言われたり、お金を払わずにバックれたりする可能性もあります。
入居時に敷金を預けるなどの対応をとるケースも多いですが、敷金分も超過して現状回復に費用が掛かるケースも珍しくありません。
理由2:臭いがする
ペット飼育不可の理由で、臭いがするのも大きな理由です。
飼育するペットによりますがペットを飼育されていた物件はほとんどの場合は臭いが残ります。
またお部屋のみではなく、マンションでは共用部(特にエレベーター)も臭いがつきやすく、そのお部屋を借りる1人だけの問題ではなく、マンション全体の入居者に影響を与えます。
(マンションの場合は管理規約でペット飼育の可否がすでに決まっています。)
ペットを飼育されている方は気にならないかもしれませんが、ペットを飼われていない人にとって臭いが嫌な人は大多数です。
結果的に、新しい入居者がつきにくくなったり、マンション全体的にペットの独特な臭いがするなど他の面で影響を与える可能性があります。
理由3:住民トラブルになりやすい
ペット可能にした場合、鳴き声の問題もあります。
犬や猫、鳥などもそうですが、鳴き声がすると他の住民からクレームが出る可能性が高くなります。
他の入居者でペットが嫌いな人もいる可能性も十分にあります。
音に関しては非常にセンシティブな人もいるため、断の基準が難しいですが、貸主や管理会社としては極力トラブルは起こってほしくないものです。
クレームが入ってしまうと貸主や管理会社では対処できない事由になることも考えられるので、あらかじめ不可にしている場合もあります。
代表的なペット飼育の可否と理由
普段私がご案内する上で、お客様からよくあるぺットは下記のとおりです。
- 小型犬
- 猫
- 中型犬や大型犬
- 多頭飼い
- 鳥
- リスやハムスターなどの小動物
- 亀や魚など
それぞれの部屋探しの特徴を解説していきます。
普段私がご案内する大阪市内での話で、エリアによってペット飼育可否は大きく異なります。
市内では不可物件が非常に多いですが、少し離れた郊外の方では事情は大きく異なります。
基本的に郊外に行くほどペットは飼育しやすくなる傾向があるので、エリアによって違う点はご認識くださいませ。
小型犬の飼育について
小型犬は最もポピュラーだと思います。
ペット飼育可能物件で探した時に、最も多くヒットするのは小型犬可の物件です。
ペットの中では一番探しやすく比較的物件も見つかりやすいです。
猫の飼育について
小型犬の次に多いのが猫です。
猫は小型犬よりも物件数は結構少なくなります。
理由は爪とぎなどで、犬よりもお部屋が荒れやすいからです。
猫は爪を研ぐ修正があるため、壁や柱が傷つきやすくなります。
実際、猫飼育可能物件でクロスがビリビリになっているのはよくあることで、犬の飼育よりも現状回復が大変になる傾向があります。
中型犬や大型犬について
中型犬や大型犬はかなり厳しいです。
マンションで中型犬可はたまに見かけますが、それでも数は猫よりも圧倒的に少ないです。
市内なら戸建てで探すのがメインになります。
多頭飼いについて
多頭飼いも条件がかなり厳しくなりますが、2頭までなら多少あります。
中型犬や大型犬よりかは見つかりやすいかもしれませんが、どちらもかなり条件は厳しめです。
マンションはかなり難しいでしょう。
市内では戸建てならまだ可能性はありますが、それでも数は少ないです。
鳥
鳥は飼育できないでしょう。
近隣トラブルになるのが一番の理由です。
市内などの住宅が密集しているエリアでは人が多いので音には余計に敏感です。
戸建てでもマンションでも飼育可能は少ないでしょう。
リスやハムスターなどの小動物
小動物は申告するか微妙なラインではあります。
リスやハムスターなどゲージで飼うような小動物は、お部屋の損耗は起こらないでしょうし、近隣の音にも影響が無いでしょう。
臭いについては少し気になる可能性がありますが、飼育される動物によって変わるでしょう。
管理会社に判断を委ねると曖昧な回答が返ってくることも多いですが、ペット飼育可能物件では飼育できることが多いでしょう。
亀や魚など
亀や魚も申告するか微妙なラインです。
小さな水槽で飼育できる程度のものならわざわざ申告しなくてもいい場合が多いかもしれません。
大きな水槽を使われたり、水槽の維持のために電圧を多く使うなど、特殊な要因がある場合は相談して方がいいかもしれません。
判断が難しいところですが物件個別で判断してもらう感じになるでしょう。
ペット飼育可物件の探し方
難易度の高いペット飼育可能物件ですが、物件数が少ないのは仕方ありません。
少ない物件数の中から希望の物件を見つけるためには次のようなポイントを意識しておけばいいでしょう。
まずは物件を探してくれる良い担当者と出会う
まず最初は物件を探してくれる協力的な担当者と出会うことです。
多頭飼い・中型犬・大型犬・鳥獣類を飼育されている場合、物件数がかなり少ないことから探す労力が非常にかかります。
適当な営業マンは探すことすらせずに辞めてしまうことも全然あります。
自分でポータルサイトを見て気になる物件を探し続けるのはもちろん必要ですが、ポータルサイトだけでは分からないこともあるので、協力的な営業マンを味方につけましょう。
SUUMOやHOMESなどのポータルサイトから問い合わせたり、お店に電話したりしながらいくつかの営業マンと連絡を取るようにしましょう。
短期間で見つけようとしないこと
物件の母数自体が少ないので短期間で探そうと思ってもなかなか難しい場合があります。
急ぎの事情では無い限り、時間をかけて部屋を探すのも一つの手です。
不動産屋の担当者と定期的に新着情報などないか連絡をとり、数ヶ月、半年程度じっくりと探してみるのも一つの手です。
実際、条件が厳しいお客様で半年以上探されている方も私のお客様ではいます。
エリアを考え直す
エリアによってペットの飼育可能な物件数は全然違います。
都心のような人が密集しているエリアでは物件数も多いですが、周辺住民に迷惑がかかる可能性の高いペット飼育は不可とされている場合がほとんどです。
特に鳥獣類とかは都心での飼育は難しいでしょう。
鳴き声が近隣住民に聞こえてしまえば、クレームが入ってしまうのが明確です。
地域によってペットの飼育が多いエリアはあります。
郊外にいけば近隣住民のクレームのリスクが減っていきますのでペット飼育できる可能性は広がります。
ご自身の希望エリアもあると思いますが、ペット飼育を前提としているなら検討する必要のある要素と思います。
築年数が古めの物件で考える
次に築年数が古めの物件です。
築年数が浅い物件は人気であることが多いゆえ、わざわざペット飼育可能にしたり条件を緩和する必要はなかったりします。
もちろん全てではないですが、人気物件ほど条件が厳しいのは確かです。
ペット飼育は退去時の原状回復のリスクが非常に高いので、貸す側にしてみれば大きなリスクです。
築年数が古くなってくると人気も低下してくることから、条件を緩和して募集の窓口を広げたりする傾向があります。
自分が妥協できる範囲で築年数を落としていって、リノベーション物件とかで綺麗な物件が見つかると良いかもしれませんね。
戸建てを中心に考える
ペット飼育可能で一番融通が利きやすいのが戸建てです。
マンションと違って、近隣に迷惑がかかりづらいので戸建は非常におすすめです。
エリアによっては戸建ての募集が少なかったりしますが、戸建ての募集が多いエリアでは、多頭飼いなどのペット条件が緩いところが多いです。
ぜひ上記の項目などで希望の物件をお探しください。
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